アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション

アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション

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(画像はNintendo Switch版のもの)

元ハード アーケード(ゲームセンター)
配信ハード PS4、XBOX ONE、Nintendo Switch、Steam
配信開始日 2019年4月18日(木)
配信名 -
価格(※1) 3,000円
容量 242MByte(Ver 1.0.3)(Nintendo Switch版)
再現度 95(「悪魔城ドラキュラ」のみ)
備考 -
確認事項 (「悪魔城ドラキュラ」のみ)
普通設定で1周、易設定で2周クリア。
※セーブ&ロードは不使用。

(※1)価格は配信当初のもの(消費税率の変更による改正分は含みません)


 概要

コナミ創業50周年を記念して配信された、「アニバーサリーコレクション」シリーズの一つ。
本作は1980年代のコナミアーケード作品8タイトルに加え、作品解説や企画書の一部を掲載したボーナスブック「シークレット ヒストリー」が収録されています。

仕様としては、アーケードオリジナルを移植した「アーケードアーカイブス」(制作・ハムスター社)から、バージョン違いやオンライン機能等を削って寄せ集めたものです。

 収録タイトル

収録されているのは以下の8タイトル。

●スクランブル(1981年)
●ツインビー(1985年)
●グラディウス(1985年)
●沙羅曼蛇(1986年)
●A-JAX(1987年)
●悪魔城ドラキュラ(AC版)(1988年)
●グラディウスII GOFERの野望(1988年)
●サンダークロス(1988年)

のちにアップデートで海外版6タイトルが追加され、総数は14になりました。

●NEMESIS(グラディウス)
●LIFE FORCE(沙羅曼蛇)
●TYPHOON(A-JAX)
●HAUNTED CASTLE(悪魔城ドラキュラ(AC版))
●VULCAN VENTURE(グラディウスII GOFERの野望)
●THUNDER CROSS(サンダークロス)

大半はタイトルロゴの差し替え程度で内容的には大きな違いはないため、他シリーズと比べると水増しの印象は拭えませんが。

 むしろシューティングクラシックス

「アーケード」と大きく括っているものの、8タイトル中7タイトルがシューティング(さらに半数は「グラディウス」系列)という、シリーズ集とは趣の異なるオムニバスソフトにしては偏りすぎなラインナップはやはり気になるところです。
そのため唯一のアクションゲーム「悪魔城ドラキュラ」が明らかに浮いて場違いな存在になっているばかりか、「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」も既に決まっていたのだから、どう考えてもそちらに含めるべきタイトルだろう…と思います。
(アーケードアーカイブス版を使って制作コストを下げたかったとかいう思惑なんぞ知ったこっちゃない)

当時のコナミ作品にシューティングが多かったのは事実ですが、他のジャンルがまったくなかったわけではありませんし、もっといろいろなジャンルをバランスよく収録してもらいたかったものです。
「シークレット ヒストリー」の資料によると、1980年代のコナミのアーケードタイトルは38で、内訳はアクション15、シューティング15、スポーツ5、レース2、パズル1でした。各2、2、2、1、1くらいの選出が理想的だったかも。
とはいえ、コナミのアーケード作品としては鉄板の「グラディウス」シリーズ(「III」だけ漏れてしまったのが何とも惜しい…。ちなみに1989年なので対象内)や、かつてPS2での移植が残念な内容だった「サンダークロス」がこれ一本でまとめて遊べるのはやはりお得感があります。

 再現度など

再現度については「悪魔城ドラキュラ」だけ…ですが、その前に全体について一つ注文。
メインタイトル周り(タイトルセレクト含む)のBGMの音量が不具合かと思うくらいに小さいのは改善してほしい。
このボソボソと鳴るBGMを聞いても全然高揚感がわかない…。

「悪魔城ドラキュラ」は、起動時のウォーミングアップ画面&白黒盤面が表示されないことと、サービスモード(店側で変更可能な設定モード)に移行できないあたりが不満点(-5点)ですが、ゲーム自体の再現度は完璧だと思います。
ちなみに前者はアーケードアーカイブス版でも再現されていませんが、その前身である「オレたちゲーセン族」(PS2移植版)にはありました。
「忠実に再現」ということであれば、始まりからこだわってもらいたかったものです。

システム周りでは、画面設定やボタン変更、難易度変更に任意セーブと、一通りの機能は備えています。
ただし、ボタン変更には連射の設定はありません。
アクションゲームだから必要ないと判断したのかもしれませんが、攻撃の連打が必要な場面は多いので、他のタイトルと統一という面でもつけておくべきだったと思います。

「シークレット ヒストリー」の資料は実質たったの2ページ分で、シモンとステージ2〜6のボス、アイテムのイラストが掲載されているのみ。仕様などは何も書きこまれておらず、あっさりした内容。
それでもまだ資料が残っているだけマシな方ではあるのですが…。

 アーケードアーカイブス版との比較

アーケードアーカイブス版から削られたり変更された項目のまとめ。

【削除】
・ ヨーロッパ版「HAUNTED CASTLE」
・ HI SCORE MODE
・ CARAVAN MODE
・ オンラインランキング
・ 表示枠のON/OFF
・ 表示位置調整
・ ディスプレイの向き変更
・ スキャンタイプ
・ コンティニュー制限のON/OFF
・ デモループ音のON/OFF
・ 音質設定
・ リバーブ設定

【変更】
・ セーブ&ロードの仕様(
・ スキャンライン(強/弱)
・ 画面サイズ(オリジナル/フル)
・ 壁紙(二種類)

【追加】
・ ボタンガイド

)メニューから直にロードが可能(アーケードアーカイブス版は「タイトルに戻る→ゲームを再開」という手順が必要)

 まとめ

単に「悪魔城ドラキュラ」を遊びたいだけなら単独配信されているアーケードアーカイブス版の方がオススメですが、他のタイトルや資料にも興味があればこちらを選ぶのも悪くはないと思います。
ジャンルの都合上それほど長持ちはしませんが、クレジットの消費というアーケードの宿命によりあまり冒険できなかったことを好きなだけ試せるのは嬉しいものです(今更云々はこの際置いておくとして)

古き良き時代のコナミの作風を知るうえで、貴重な資料の一つとなるのは間違いないでしょう。

50周年記念作品が丸投げの他社制作物寄せ集めという熱意のなさに、思うところがないわけではありませんが…。

 余談

「シークレット ヒストリー」の悪魔城ドラキュラ資料によると、ステージ2のボスは「スケルトン・スネーク」だそうです(あれ竜じゃないのか…)
PS2移植版の「ボーンドラゴンキング」という名前は一体どこから出てきたのやら(最終的に名前が変更された可能性もなきにしもあらずですが)


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