悪魔城ドラキュラXX
あくまじょうドラキュラダブルエックス

←BACK


  

タイトル 悪魔城ドラキュラXX
発売日 1995年7月21日(金)   価格 9,800円
ハード スーパーファミコン   メディア ROMカートリッジ(16Mbit)
ジャンル 2Dステージクリア型アクション
主人公 リヒター=ベルモンド
ステージ数 9(総数)   セーブ機能 あり(パスワード)
難易度設定 なし   二周目 なし
オプション キーコンフィグ
海外版 Castlevania: Dracula X(米)
Castlevania: Vampire's Kiss(欧)
移植・配信 Wii U / 2014年4月23日 / 823円(→バーチャルコンソール
New3DS / 2017年8月23日 / 823円
PS4他 / 2021年9月24日 / 2,200円(※1

(※1) 「Castlevania ADVANCE COLLECTION」 シリーズ4タイトルを収録したダウンロード専用ソフト。PS4(5)、Xbox One(X/S)、Steam、Nintendo Switchにて配信。


 こんな作品です

スーパーファミコンでは久々のドラキュラ。
内容はPCエンジン版「血の輪廻」のリメイク版といったところです。
『海外版「血の輪廻」の逆移植』と考える説もあるようですが、一番最初の発売が日本であることを考えると、その可能性は無いと言えるでしょう。

復活したドラキュラを倒すことに加えて、魔物にさらわれてしまった「マリア」と「アネット」の二人の女性の救出もしなければなりません。
主人公は引き続き「リヒター=ベルモンド」。
残念ながら、今回はプレイヤーキャラクターはリヒターのみで、マリアで攻略したりすることはできません。
そもそも今回のマリアはマリア=ラーネッドとは別人ということのようですし…。

スーパーファミコン後期の作品ともあり、グラフィックは緻密に描き込まれていて美しいです。
半透明処理とラスタースクロールを組み合わせて表現された炎のゆらめきなど、見所はたくさんあります(それゆえ、逆に「ここも半透明処理や多重スクロールで魅せて欲しかった…」と思える部分も多いですが)
…が、残念なことに今回は操作性でかなり独特な癖を抱えていて、アクションゲームとしての出来は微妙なところになっています。
詳しくは後述。

 ゲームシステム

基本的なシステムはPCエンジン版「血の輪廻(ロンド)」とほぼ同じで、サブウェポンによるアイテムクラッシュも健在です。
容量の関係か(はたまた宗教上の問題か)、クロスのアイテムクラッシュが地味になっていたり、全体的にアイテムクラッシュの効果が低かったりと残念なところもありますが。

隠されたルートを発見することで次のステージが変わってくる点も同じです。
少しネタバレになってしまいますが、アネットを救出するとその後のボスが変化します。
「血の輪廻(ロンド)」と違って、救出がゲームの展開に影響を与える点は面白いと思います。

 システムは「輪廻」と一緒ですが…

今回のリヒターは妙に足が遅く、操作がもたつきます。
かと思えば、ジャンプをすると移動速度が増すという変な癖があり、最初は戸惑うことが多いでしょう。
リヒターの当たり判定もやけに大きく、コウモリをジャンプで飛び越えることすら容易ではありません。
さらにダメージ後の無敵時間が極端に短く、連続ダメージが確定する場面も多数存在します。

そのような理由から、この仕様に早急に適応することが重要になっています。
そういった調査が好きな方には問題はないかもしれませんが、一般的なユーザーに勧めるには少々つらすぎる仕様でしょう。

 オススメの曲

基本的に曲は「血の輪廻(ロンド)」と同じなので、強いて言うのであればオープニングかエンディングの曲でしょうか。
「血の輪廻(ロンド)」がCDによる生音だったので、アレンジ版はそれと比べると多少分が悪いかもしれません。
ただ、生音で鳴らしていた曲をスーパーファミコンの音源でここまで再現できた点には驚きです。
ここはさすが「音」に定評のあるコナミですね。

 最後に

スーパーファミコンでは2作目となるわけですが、今回は少し調整期間が足りなかったのではないかと思います。
単純に見比べても、スーパーファミコン一作目の「悪魔城ドラキュラ」の方が完成度の面で優れていますし、グラフィックもよく見ると「血の輪廻(ロンド)」の使いまわしが多いです。

どうにも作ったスタッフに熱意があまりなかったように思えて仕方ありませんが、たぶん、作っている当のスタッフにも作りたいもの、表現したいものがよく分かっていなかった、或いはその時間がなかったのでしょうね。


←BACK